よくある課題 著者紹介
Regular Hearing

その「大丈夫です」を、
信じていいですか?

面談の場を設けている。定期的に声もかけている。
それでも、外国人社員の本音が見えない——

外国人社員との面談で本音を聞けているかわからない。

突然の退職、裏での不満・悪口…。

こちらはずいぶん気を遣っているつもり。面談をして話を聞いてみても、「大丈夫です」「特に問題はないです」。表情からも読み取れない。日本語力のせいなのか、本当に問題がないのか、それとも言えないだけなのか——判断がつかない。

信頼関係を築けていたと思ったのに、突然、退職してしまう。

なぜ外国人社員は転職するのか

突然の退職や、裏で広がる不満。これらは雇用側に明確な落ち度があったとは限りません。

一つ。『出稼ぎ』である場合が多い。
日本で働く外国人社員の多くは、出稼ぎが基本動機です。技能実習生の場合、借金を抱えていたり、実家への仕送りが必須だったりする人も少なくない。また、特定技能の人にとっても、在留許可の更新や永住権の取得を考えている人にとっては、経済力は非常に重要です。条件のよい職場に移りたいのは当然のことで、本人の中では裏切りでも何でもありません。多くの外国人にとって、転職は前向きな行動です。

一つ。コミュニティで比較が起きる。
同じ国の出身者どうしのコミュニティでは、雇用条件の情報が驚くほど早く伝わります知り合いの会社の時給、福利厚生――「隣の芝生は青い」。どうしても他者の方が待遇がよく見えてしまいます。
どうしても「良いところ」にあこがれてしまう。

はっきりと相手の意思を確認し、会社側の希望も伝える。
採用時に聞いておく方が確実です。何を重視して働きたいのか。今の時点で、長く働く意思があるか。
すぐ辞めるつもりなのに黙っている人もいるが、正直に答える人の方が多い。多くの外国人は、転職そのものを悪いこととは思っていない。だから素直に答える。
そしてこちらからも、採用時に「長く続けてほしい」と伝える。これだけでも相手の心構えは変わります。

信頼関係を築くことが、そのまま長く働いてもらうことにつながるとは限らない。信頼関係や恩義と勤務継続するか否かは、別の問題なのです。